第8話 立体物への印刷方法

こんにちは!
営業部のKです。「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」第8回を始めます。
8回目となる当コーナーですが、今回は

「立体物への印刷」

についてお話させていただきます。
立体物へ印刷する方法はいくつかあるのですが、今回は2種類の印刷方法を紹介したいと思います。

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷は孔版印刷と呼ばれる印刷技法の一種で、網目状になった刷版の孔(あな)を通して印刷物に直接インキを乗せる印刷方法です。
昔は版を絹(シルク)で作っていたので、その名残で今でもシルクスクリーン印刷と呼ばれています。
シルクスクリーン印刷は印刷物に直接インキを乗せるという性質から、紙や布以外にもプラスチック、金属、ガラス、陶磁器といった様々な素材への印刷が可能で、曲面や立体物への印刷にも対応出来ます。
様々な物へ印刷出来るので、水と空気以外にはなんでも印刷出来るなどと言われる事もあります。(実際には材質や印刷する部分など条件によっては印刷出来ない事も有りますが…)
用途は様々で、等身大のPOPやエコバッグ、クリアファイル、絵馬、看板などあらゆるものへの印刷に用いられています。

弊社でもシルクスクリーン印刷は取り扱っており紙や布といった素材の他にも、和菓子を入れる重箱の蓋と側面への印刷や、梱包材に使われる糸入りの紙(糸が入っていて表面が凸凹なのでオフセット印刷が出来ません)などへの印刷をシルクスクリーン印刷で行った実績が有ります。
重箱への印刷では、治具(ジグ)と言われる固定器具を用いる事で一つずつ印刷していきます。
糸入りの紙は梱包材として使われるものだったので、紙を作っているメーカー様からは印刷出来ないと言われていたのですが、UV硬化インク(UV光を照射することでインクを瞬間的に乾燥させることが出来ます)を使用したUVシルク印刷を行う事で実現しました。

UVプリンター

シルクスクリーン印刷は昔からの印刷技法なのですが、最近はUVプリンターという新しい印刷手段も登場しました。
名前の通り(見た目もですが)プリンターです。プリンターなのですが、立体物への印刷が可能です。
因みに最近は3Dプリンターという言葉を聞く事も有りますが、それとは別物です。
3Dプリンターは“立体物を作成する”プリンターでUVプリンターは“立体物に印刷”します。ちょっとややこしいですね。
UVプリンターの特徴はシルクスクリーン印刷と違い製版が不要で小ロットの印刷に向いているという事が挙げられます。
版が不要なので少数(1個~数十個)で印刷する時にシルクスクリーン印刷よりもコストを抑えられる場合があるというのがメリットで、印刷する物を一つずつプリンターにセットしないといけないというのが大ロットでの印刷に向かないデメリットでもあります。
そのため製品の印刷としても使われるのですが、試作品を作るときにUVプリンターで印刷するという事も有ります。
用途としては、スマホケースやボールペン、アクリル板などへの印刷でよく使われています。

終わりに

凄く簡単になってしまいましたが、立体物への2種類の印刷方法を紹介させていただきました。
シルクスクリーン印刷は古くからの印刷技法で、弊社でも重箱などの和菓子を入れる容器やパッケージ、ボトルキープ用のタグといった様々な用途で使っています。
UVプリンターは最近になって登場した印刷方法で今はまだあまり浸透していませんが、いずれは色々な場所で活用されるようになるかもしれません。(油断するとすぐに色々な技術が出てくるので日々勉強が欠かせません(゚Д゚;) )

それでは今回はこのあたりで終わろうかと思います。
次回もよければ読んでみてください!
最後までお付き合いいただき有難うございました。

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