第2話 一番身近な「上質紙」

はじめまして。
今年の3月に入社した新入社員のUです。
つたない文章で読みにくい部分もあるとは思いますが、ご容赦いただければ幸いです。

私はこの会社に入社するまで、印刷業界で働いた経験がありませんでした。ですので、私はここに入社して初めて知った
―それまでは知らなかった印刷業界にある様々な用語について書いていきたいと思います。
ベテランの先輩方のように深く深く掘り下げた記事を書くことはできませんが、今書くことができる等身大の言葉でお話したいと思います。よろしくお願いいたします。

さて、今回はたくさんある紙の種類の内から、印刷業界外からも(かつての私からも)1番身近な上質紙という紙のお話をしたいと思います。細かく分類すれば上質紙の中にもたくさんの種類の紙があるのですが、それらひとつひとつを説明することは避けたいと思います。膨大な数になりますし、ひとつの記事の中で書き切れる分量にはならないからです。
ですので、ここではざっくりと「上質系」というくくりにして書いていきたいと思います。

上質紙はどのような紙か。
上質という言葉から、一見するととても高価な紙を想像しませんか?
ちなみに私はそう思っていました。あまり一般的ではない、高級な何かではないか、と。
しかしその実態は、私が印刷業界に入る前から見たり触れたりしていた紙であり、多くの人にとっても想像しやすい紙だと思います。
定義はもちろんありますが、それだけを読んでもなかなか想像しにくいものかと思います。
化学パルプとか白色度とか、専門用語だけを並べてもよく分からないですよね。
ここではもう一度ざっくりと、「とても白い紙」ということにして、上質紙の見た目の情報を加えていきたいと思います。

それは少しザラザラしていて光沢はありません。
近い見た目のものを挙げるのであればコピー用紙でしょうか。
これは非塗工紙といって、紙の表面にコーティングを施していない紙です。
コーティングを施していないので、簡易に紙の上からペンなどで書き込むこともできます。
白くて、光沢がなくて、書き込みなんかも容易にできる紙です。

次に、実際に印刷されたあとの上質紙の特徴についてお話します。
さきほど非塗工紙という一般的には耳なじみのない言葉を使いましたが、もちろんコーティングを施している塗工紙もあります(それらについてはまた機会を見つけて書きたいと思います)。
コーティングを施せば発色が鮮やかになるので、カラーの写真や画像がたくさんある印刷物であれば相性がいいのですが、そうではない活字中心の印刷物には適していません。光沢が強いので文字が読みづらくなってしまうからです。
逆に本来色鮮やかなはずの写真や画像を上質紙に印刷してしまうと、上質紙の特性によってインクの色が沈んでしまい、その色合いが綺麗に印刷されません。
そういった特徴から、上質紙は活字が中心の印刷物である書類や、書き込むことの多いメモ帳に使われることが多いです。実際、私が担当した書類やメモ用紙を製作する案件には上質紙を使用することがほとんどでした。

いかがだったでしょうか。
印刷の知識がない、かつての私のような方にとって、少しでも新鮮な驚きや発見があれば嬉しいのですが。逆に印刷の知識のある方にとっては当たり前すぎて物足りないものだったかもしれません。
申し訳ありません。
ですが、そんな方には前回や次回を担当している先輩方が書かれている記事を強くお勧めします。印刷業界に長くいるからこそ語れるようなことが、そこにあると思いますから。

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