2021年の夏、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、1年遅れで開催された東京オリンピック。「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」を基本コンセプトに過去に例を見ない無観客という形で開催され、批判や称賛など様々な意見があちらこちらから溢れていましたが、閉会を迎え、8月24日からはパラリンピックがスタートします。
今回の東京オリンピックの開催や政治的なものについては、様々な意見があるとは思いますが、スポーツの力が人々に勇気と元気を与えてくれた部分は大きいでしょうし、私自身は世界的なスポーツイベントとして単純に面白かったです。このあとスタートするパラリンピックも楽しみでしかないです。
この原稿を執筆時点では、連日全国各地で新型コロナウイルスの新規陽性者の数が過去最多を更新し、京都府にも政府の分科会にて緊急事態宣言が発令されることが決定している状態です。
マスクと消毒液が手放せず、思うようにイベントも開催されず、子どもを持つ家庭としては自粛・中止の「禍」の真っ只中で、迷いや判断に頭を悩ますことも多くある時期を過ごしています。
学校の夏休みも後半に入ってきました。8月25日・26日あたりから京都市の小学校・中学校は始業式となり授業がスタートします。宿題のラストスパートもそろそろ始まる頃かと思われます。
ここ数年、地元の夏祭りの日程に合わせ休みをいただき、ちょうど学校は夏休み期間ということもあり家族で海&お祭りに行っています。当然といえば当然なんですが、昨年・今年と2年連続で人の集まるお祭りは神事のみの開催となり、一番楽しみな花火や露店は中止となっています。それでも京都府では特に制限もかかっていないタイミングということもあり、海水浴を楽しみに今年も海へ出掛ける計画をたてました。
ちょうどその頃、毎年夏休みの大きな課題となる宿題の「自由研究」について長男(中2)と「どうする? 何するの?」と話をする中で、せっかく海に行くんだから何か海のネタということで、『鳴砂は作れるのか?』というテーマに辿り着きました。
私の地元は「琴引浜」という海岸があり、ここは鳴砂で有名な海岸です。小さな頃から慣れ親しんでいますので、私自身はあまり特別感はないのですが…やはり綺麗な砂浜ということで人気があるようです。鳴らない海岸の砂を綺麗にすると鳴るようになるのかを実験し、レポートを作成することが今年の「自由研究」の宿題のテーマとなりました。調子の良い妹(小4)はうまく乗っかり、自分自身の自由研究も同じテーマとするようです。
ただ、琴引浜の鳴砂を持ち帰ることは禁止されており、特に今年は新型コロナウイルス感染症対策で、琴引浜の海水浴場は閉鎖しているため、立ち入ることができず、直接砂を踏みしめる事はできませんでした。そこで「琴引浜鳴き砂文化館」へ行き、売店にて琴引浜の砂をゲット。ついでに貝殻などを使った体験をして、万華鏡やキャンドル瓶、ペンダントなどを作りましたが、これも楽しかったようです。鳴砂を作るための砂は海水浴を満喫した「八丁浜」にて手に入れ、子ども達にとっても遊びながら宿題の準備ができるという充実した休暇となりました。
本来であれば、旅行に行ったり、BBQをしたり、各地でお祭りもあり、大きな打上花火もあり、お盆・地蔵盆があり、学生においては、観客・応援団が大勢入った夏の甲子園大会・インターハイなど夏に開催されるスポーツイベントなどがありますが、それぞれ大きな意味を持ったイベントは縮小・自粛・中止と思うようにいかない世の中の流れです。
夏だけに限らず、子どもに四季を通して色々な経験をさせていくことは、親にとっての自由研究なのかもしれません。知らないことを学び、何なら親自身も経験したことないことも子どもと一緒に経験する、どうすればうまくいくのかを考える。
小さい頃は嫌いだった宿題を今、楽しみながらできる。家の前の道路でバトミントンをすれば、それだけでオリンピックに匹敵するだけの盛り上がりと笑顔が見られる。
歳のせいか身体は思うようについてきませんが…まだまだやりたいことはたくさんありますし、時間も限られた時間しかありません。子どもと一緒に居られる時間は短いです。今の時間は今しかないと当たり前のことを忘れないように過ごしていきたいです。
どちらかと言うと今の子どもの方が塾や習い事などもあり、やるべきことの幅が広い分だけ大変なんだろうと思います。私が小学生の頃の夏休みは毎日、友達と海・公園遊び・釣り・虫取り・たまにゲームのどれかしかしていませんでした。ひたすら1ヵ月遊ぶことだけでした。
しかし今考えると、携帯電話もない中で特に家に電話かけて約束するでもなくどうやって毎日同じ顔のメンバーと集まって遊んでいたのでしょう?? エンドレスに次の日の約束をして夕方家に帰っていっていたのでしょうか…そこが思い出せないのです…
オリンピックのように世界に向けてと大きなことを言える訳もないし、言うつもりもないですが、もっともっと小さな世界である家庭において、Tokyo 2020の基本コンセプトである「全員が自己ベスト = 日々成長」「多様性と調和 = 認め合うこと」「未来への継承 = 教え教えられ学び続ける」謙虚に向き合って過ごしていけたらいいなと思ってます。
昨年に引き続き今年の花火も小さな花火でしたが、来年は大きな花火が見たいですね。ちなみにタイトルの「少年時代」ですが、お盆過ぎるとこの曲が頭の中に流れる方も多いのでは…