第47話 校正紙とは

こんにちは!新人営業マンのUです!「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」第47回を始めていこうと思います。
さて、今回のテーマは校正紙です!
紙以外に印刷した印刷物ももちろんたくさんありますが、当社は脱プラスチック推しということで、「紙に印刷した製品をつくる」ことを前提にお話をさせていただきますね。

さて、校正紙とは何か??
それは、校正を行うために印刷された紙のことです(え?)。
それでは、そもそも「校正」とは何でしょうか?

校正とは

「印刷に先立って仮刷りを行い、写真やイラストの色調、誤字脱字がないか、チェックを行うこと」

を指します。印刷は1度始めてしまうとすぐに止めるのが難しいので(余計なコストもかかりますし)、印刷機を本格的に動かす前にお客様に確認をさせていただくわけです。

「こういう仕上がりになる予定ですけれど、印刷を開始してもいいですか?」
「作業開始を待っている現場にGOサインを下さい!」

ということですね。

これに対し、お客様から
「内容確認しました。印刷してください。」というご連絡をいただくことで(ちなみにこれを「校了」といいます)、印刷を開始できるというわけですね。

上記のように
校正提出→お客様が確認、校了のご連絡→印刷開始
という手順で作業が進んでいくわけです。
確認お願いします→確認したよ、OKです→作業開始という感じですね。

話は戻りまして

「校正紙」とは何か。

つまり、そういったことをご確認いただくために、前以って印刷した紙のことです。
印刷の内容だけ(文字とかレイアウトとか)をご確認いただく際は安価な「簡易校正」でご確認いただくケースもありますし、「色なども含めて実際の仕上がりを確認したいんです」というお客様には、実際に使用する紙を使う「本紙校正」や、実際に使用する印刷機で印刷する「本機校正」をご提案させていただくケースもあります。
これらについてはケースバイケースですので、弊社営業にご相談いただければ嬉しいです!

さて、ここから長い余談を始めますね。

「校正紙」については分かったからもういいや、という方はここで切り上げていただいても大丈夫です。ウソです!最後まで読んでください!!

そもそもどうして校正「紙」というのでしょうか。

ものに名前がついているのは、それがそれそのものを指しているのではなく、「それじゃないものじゃない」からですよね。犬が犬と呼ばれているのは犬だからではなく「犬じゃないものじゃない」からですよね。

つまり紙というからには紙以外にもあるわけです。

どういうことかと言いますと、校正については「校正データ」という形式で提出させていただく場合もございます。
こちらは言葉の通り、校正紙に印刷する内容を“印刷せずに”、代わりにpdfデータにしてお送りする方法です。弊社ですとメールに添付してお送りするか、データが大きい場合は大容量のファイル転送サービスを使用することが多いですね。

データですので一瞬で届きますし、ネット環境があればいつでもどこでも確認することができます。外出先や在宅勤務中でも問題ありません。いいことしかなさそうですよね。
ところが、モニターで見ているものと紙に印刷されたものとで受ける印象が変わってしまったりするんですよね!

たとえばA4サイズの冊子を作成するとします。
校正を確認いただくために校正紙を出すとしますよね。A3サイズの見開きです。それを両手で持って確認いただいているとします。書かれている内容はもちろんモニターで確認いただいているものと同じです。ただそれが紙に印刷されているか否かの違いでしかありません。

でも!モニターで確認していたときは問題がないと感じていたものでも、実際に印刷されているものを読んでみたら「あれ、イメージしていたものと何かが違う…」と感じられたりするケースも意外とあるんですよね。もちろん、逆にモニターで見ていたものよりも紙に印刷されたものの方がより良く感じられたりすることもあります。

いやー、人間の感覚って不思議ですよね!

余談の余談ですけれど、紙の書籍を読んでいるときと電子書籍を読んでいるときとで得られる情報量には意外なほど差があるという説があるそうですよ。

私自身はプライベートでどちらも併用して読書を楽しんでおりますので、体感的に「そうかもしれないなぁ」と感じているので、この説を支持しています。たしかな情報をお持ちの方、下記問い合わせフォームまでよろしくお願いいたします(冗談です!)!

閑話休題。

誤字脱字を確認する分にはデータでも問題ないかと思いますが、時間と費用が許すようであれば、印刷された校正紙をご確認いただく工程について検討いただいても罰は当たらないと思います!!というお話でした。

いかがでしたでしょうか。

世界はペーパーレス化に向かって進んでいるように見受けられますが、何もかもをペーパーレス化すればいいということではないのかもしれません。完全に代替可能なもの、むしろペーパーレス化した方がいいものもあると思いますし、柔軟に考えていきたいですね!
ケースバイケースといいますか、それぞれに適した役割というものがあるんじゃないのかなというお話を、校正紙をテーマにお話しさせていただきました。

さて、次回はどんな深い~話でしょうか。更新をお楽しみに!

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