第37話 コストをかけても避けたいピンホール!

こんにちは!新人営業マンのUです!
「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」第37回を始めていこうと思います。数えてみますと私が担当させていただいたのが今回でなんと8回目!気がついたらずいぶん遠くまで来ていました…
それでは今回も気を引き締めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

さて、今回のテーマはずばりピンホールです!

「ピンホール」という言葉は「針でついたほどの小さな穴」という意味でして、印刷用語では「インクが乗らなかった小さな白い点」を指しています。原因として多いのは、紙粉(紙の断裁した切り口から発生する切りくずや、用紙表面から剥離した繊維のかけらなど)が付着していることが挙げられます。
これが言わば「小さな異物」として、印刷する用紙そのものやブランケット、ローラーなどに付着したまま印刷→その部分にインクが乗らず白抜け(印刷がされておらず、意図せず下地の色が見えてしまっている状態)してしまうのです…!

ピンホールが発生した際、印刷の網点に紛れてしまうものであれば分からなかったりもするのですが、濃い色のベタ面では特に目立ってしまいます。

例えば…元々白い紙に対して黒を全面に使ったようなデザインで印刷をすると、「白×黒」ということもあって目立ちやすくなってしまうんですね。ピンホールが発生すると、そこだけ色が欠けたように見えてしまうので、対策が必要となります。

ピンホールを防ぐ方法

「印刷時に目視で確認して、発見次第すぐにストップをかける!」という方法もあるのですが、今回は「予め手を打っておく」タイプの方法を紹介したいと思います。
答えを書いてしまう前に、皆様にイメージしていただきたいことがあります。

あなたの目の前には白い壁があります。

あなたは手に持ったローラーで、その1枚分の壁の全面をあなたの好きな色1色に染めようとしています。ローラーでペンキを塗っていくというわけです。

掠れたりしないようにしっかりとペンキを付けたあなたは、壁にローラーでゴロゴロとペンキを塗っていきます。

さて。

そのとき、なるべく塗り残しの無いように塗ろうとすると、さらに言えば塗りムラも少ないように仕上げようとすれば、どうやって塗るでしょう?

…きっと、一度に全ての箇所を完璧に塗ろうとするのではなく、「同じ要領で同じ箇所をもう一度塗る」のではないでしょうか?

…ということで、予め手を打っておく方法。それは

「2回刷り」でいくことです!!(もったいつけた割に当たり前の答えですみません!笑)

具体的には、先程例として挙げさせていただいた「白い紙に対して黒を全面に使ったようなデザイン」で印刷する場合に、2回刷りは有効です。1回目の印刷で万が一ピンホールが発生していたとしても、非常に高い確率で2回目の印刷でその白抜けを埋めてくれるからです。

デメリットとしては…やはりコストが上がってしまうことですね。2回印刷をするので、その分、インク代も印刷代も高くなってしまうのです。ペンキ塗りも1回で終えた方がペンキ代も作業時間も半分で済みますよね。
2回行えばもちろん、倍のコストがかかります。しかしながら、あなたの目の前には白抜けも掠れもない、塗りムラもなく塗られた自信に満ちた壁が立っているはずです。

ということで、コスト面から見ればたしかにデメリットなのですが、以上のような話を心に留めておいていただけますと幸いです。きっと、全面ベタ刷りの印刷物を見る目が変わっていきますよ!笑

それではこの辺りで失礼いたします。次回の深い~話もお楽しみに!

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