第20話 印刷用紙の規格とその由来

営業部のOです。前回は、「機能紙」という食品紙器に使用される紙素材を紹介させていただきました。第20回の今回は「印刷用紙の規格とその由来」について紹介していきます。

印刷用紙には大きさ、材質、規格などによっていろいろな種類があります。印刷物のサイズや風合い、用途などを考慮して用紙を選ぶための基本情報をお伝えしたいと思いします。紙の仕上がり寸法については、日本産業規格(JIS)でA列、B列が規定されています。

A列は、19世紀末ドイツの物理学者によって提案されました。国際標準機構(ISO)にも定められている国際規格です。
B列は、江戸時代に使われていた「美濃判」(1尺3寸×9寸)(394×273㎜)の寸法が基となっている日本独自の規格です。美濃判は、江戸幕府の公用紙として使用されていた美濃和紙から由来しています。B4(364×257㎜)は、美濃判(394×273㎜)より少し小さめに設定されています。

また、国際規格にもB列はありますが、日本のJIS規格のB列とは定義が違い日本の規格よりも少し小さいです。

列番号単位 mm主な用途
A列判A1594×841ポスター
A2420×594ポスター
A3297×420選挙ポスター
A4210×297雑誌、カタログ、パンフレット
A5148×210事典、書籍、教科書、学術書
A6105×148文庫本、はがき
B列判B1728×1,030駅張りポスター
B2515×728ポスター
B3364×515電車中吊りポスター
B4257×364グラフ雑誌、地図
B5182×257事典、週刊誌、カタログ、パンフレット
B6128×182単行本などの書籍

A1(594x841)の半分の規格がA2(420x594)。A2の半分の規格がA3(297x420)。単位は㎜。どんなに半分にしていっても短辺、長辺比は1:√2となっています。
B列も同様に、B1(728x1030)、B2(515x728)、B3(364x515)です。

さて、印刷用紙はどのようにして作られるのでしょうか。
紙は製紙会社の抄紙機から生産された段階では巾4m以上の巻取り紙の状態ですが、原紙規格に基づき「平判用紙」「巻取り用紙」の製品として仕立て上げられます。「平判用紙」は、原紙の基準となる「原紙寸法」に仕立て上げられます。

なぜ、原紙寸法でないといけないのでしょうか。
普通、印刷物はJIS規格で仕上げていきます。但し、仕上寸法通りに印刷物を製作するためには、製作工程(印刷・製本等)で発生する余白が必要不可欠であり、この余白を持ち合わせた用紙の寸法が原紙寸法です。

主な洋紙の原紙(全紙)の規格・寸法(JIS P 0202)

  • 四六判788×1091mm
  • B列本判765×1085mm
  • 菊判636×939mm
  • A列本判625×880mm
  • ハトロン判900×1200mm

四六判は、明治時代に取り入られイギリスの紙の規格「クラウド判」が基になっています。出版物によく使用される「4寸×6寸」サイズが取りやすかったために四六判(しろくばん)と呼ばれるようになりました。
B列本判は、江戸時代に公用紙として使用されていた「美濃和紙」の判型である美濃判が由来です。B5判・B6判などの書籍に使用されます。
菊判は、明治時代に新聞用紙に使用する目的で日本がアメリカから輸入した紙の規格です。「菊判」という名前の由来は、諸説色々ありますが、輸入紙の商標にダリアの花が使用されており、菊の花に似ていたことによるといわれています。
A判本判は、様々な冊子やチラシ、コピー用紙などで最もよく使用されている規格の紙です。世界に普及している国際規格です。
ハトロン判は、ハトロンの語源はドイツ語で「薬莢を包む紙」という意味を持ちます。現在でも、包装紙や製袋原紙、カレンダーや地図など大きな印刷物によく使用されています。

以上、紙にはいろいろな規格寸法が揃えられています。

効率の良い面付けの規格や、コストのかからないベストな規格を適宣選択をして、用途に合う無駄のない製品を仕上げていくのです。次回は、紙の斤量、厚さについてご紹介させていただきます。

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