第97回 人間いたるところ青山あり

楽しみにしてました。時間があればちょこちょこドラマなど観る方でしたが、今回のこれは予告を観た時から「観たい」と決めてました。

「俺の家の話」宮藤官九郎 × 長瀬智也
https://www.tbs.co.jp/oreie_tbs/

池袋ウエストゲートパーク観てました。私の兄が池袋に住んでいるので、初めて遊びに行った時にはとりあえずどんなもんかと西口公園の見学に行きました。全てを網羅した訳ではありませんが、クドカン脚本のドラマ&映画は確立高めで観てます。個人的なNo.1を選ぶなら「木更津キャッツアイ」を選びます。

今回の「俺の家の話」では「介護・認知症」「学習障害・多動症」など重いテーマも描かれていますが、クドカンらしく前向きに悲壮感がない描かれ方をしておりこれもまた期待通り。そしてプロレスネタ。私プロレスめっちゃ好きなんです。小学生の頃にベタではありますが、タイガーマスク(初代)にはまって、小林邦昭にマスクを破られ、剥がされそうになるダイガーマスクを観てドキドキし、ブッチャーやタイガージェットシンの反則に本気でテレビの前で怒り、布団の上で四次元殺法の練習をして小学生時代を過ごし、そこからマイブームの波は多少あるのですが、プロレス中継を見続け、木曜日になると一番に週刊プロレスを買いに走り、独身の頃はプロレスとロックにほとんどお金使ってました。プロレスについては何か機会があれば書きたいなとずっと思っているのですが、正直どこから?どの部分を?書けばいいのか自分で決められないため書けません。また機会があれば書きたいなと思います。

そしてクドカンといえば小ネタ。多分好きな理由の中の大きな部分を占めると思うのですが、世代が近いのです。ですので小ネタが世代的にドンピシャリなんです。80年・90年代カルチャーなどのノスタルジー要素に加え、現在のトレンドであったり出演者に合わせた小ネタがいちいち面白い。テレビを観ながらニヤリとする回数が非常に多い。
息子(13歳)も同じく観ていますが、当然ながら私が笑う箇所でも無反応で観ています。世代が違うのですから当たり前の反応ですね…ジェネレーションギャップをものすごく感じます。
当時の生活・空気感を経験し、同じ世代を生きてきた人間でないと理解できないのは解っているのですが、後から息子にネタ明かしとして小ネタの元になったネタをYouTubeなどで見せ解説をしたりするのですが、そうすると自分自身が一気に当時の感覚に戻ってしまい、寝る前に昔のテレビの動画を観たりして一人ニヤニヤして、端から見ると気持ち悪いと思います。

過去(ノスタルジー的)という部分だけで話をすると、よく宴席で「あの頃は良かった…」的な話をクドクドと聞かされることがあります。勘弁してよ…って方も多いかと思います。よく言われるのが「あの頃は良かった…」という言葉には「今は前より良くない」という意味が含まれ、それはただの押しつけであり、今を受け入れようとしない傲慢であると。
私自身は特に問題なくそういった話を聞きますし、どちらかと言えば積極的に聞きたいと思う方です。単純に自分が経験していない話であり、その話や考え方には興味があります。これは世代的なものなのか、クドカンの世代であり、少し下の私の世代であり、もう少し下の世代。ベビーブームの世代前後は年上、年下関わらずそんなに苦手意識なく接することができる人が多いような気がします(個人の感想です)。

自分自身も含め、全ての過去を否定も肯定もしませんし、かといって未来に夢だけを持っている訳ではありません。
考え方が冷めていて、自分や周りの物事に興味がない訳ではありませんし、物欲も人並みにありますし、新しい物もめっちゃ好きです。
もちろん今でも昔の友だちに会うと一瞬で昔に戻っていきますし、単純に楽しいです。今家族で過ごす時間・友だちと過ごす時間もすごく好きです。未来に対して不安は少なからずありますが、自分がこうありたいと願うビジョンもあります。これが普通で、同じように考える人が大多数だろうと勝手に思っています。「あの頃は良かった…」ではなく、「あの頃もアホで面白かった…」と。

そして今回のタイトル「人間いたるところ青山あり」ですが、ちょうど今読んでいる本「家日和(奥田英朗 著)」の中に出てきた言葉です。上記のようなことを最近考えていたからか、頭に残ってしまいました。ちなみにこの本も面白いですよ。
ストーリーを簡単に説明すると、会社が倒産した主人公が家で主夫をしてみると、周りの見方とは違い、以外と自分に合っていることに気づくという話です。
この言葉の意味としては「人はどこで死んでも青山(骨を埋める地、墳墓の地)とする所はある。故郷を出て大いに活躍すべきであるとの意【大辞林】」という意味です。
先を見ることが難しくなってきている世の中であり、自分も周りも来年はどこでどうしているのかわからなくなってきています。過去を振り返るのは人生の楽しみ方の1つではありますが、ただ振り返ってばかりではなく未来の貯えとして、今を「アホで面白かった…」と言える過去にできるように、新たな時間を積み上げていきたいなと思います。

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