ようやく仕事にも慣れてきたこの頃ですので、今回は印刷物が出来上がるまでを大まかにご説明していきたいと思います。
印刷はプリンタのような機械で刷っていくと思っていませんか?実は私自身がそう思っていました。だから、データを適当なテキストエディタなどで作れれば、すぐに出力が可能と思っていたのですが、実はその間に様々な工程があったのです。
最近はデータで原稿を受け取る事が多くなってきたので、そのデータを印刷用にまず変換していきます。データをそのまま印刷用として使えることはあまりなく、テキストや、写真を抽出したり、 トレースすることが多々あります。WordやExcelで作ったデータがそのまま使えるのは、 プリンタの世界だけのようで、印刷機で刷るとなると、そこから4色版等に変換しなければなりません。 そしてなぜそうしなければならないかは次にあげる工程が原因なのです。
データを作ると、次は製版という工程に入ります。現在主流のオフセット印刷では、版を印刷機に取り付けて印刷するため、まずはデータ等から版というものを作らなければなりません。印刷結果は大概は全て版通りに出ます。版が一部消えていれば、印刷も消えています。最近ではデータから製版を行うので、製版機が対応していないデータは出力結果が違ってきたりするのです。これが印刷用データを作らなければならない理由です。
印刷物の単価が大量に刷ったら安くなるというのは周知の事実ですが、この版を作り、印刷機に取り付けて、 刷っていくという工程が何よりも手間がかかり、刷り始めると、あとはある程度安定して出来上がっていくので、少部数だと非常に単価が上がってしまう所以でもあります。
このオフセット印刷の工程が主流の今日ですが、 最近では製版という工程をなくしたデジタル印刷機も性能が上がってきているので、 少部数、大部数共に、それぞれの道で発展していく事だと思います。 そしてそのうちそのような印刷機を使いこなせるようになりたいと思います。