第16回 入稿データの注意点2

前回、Microsoft Officeデータの入稿の注意点を書きましたが、やはり印刷用データではないので、中々そのままというわけにはいきません。そこでおすすめするPDFデータ形式の説明をしていきたいと思います。

PDF作成の時の注意点としましては、

  • フォント(字体)の埋め込み
  • 塗り足しをつける

この2点です。これは大概のPDF作成ソフトにある機能で出来ると思います。

フォントを埋め込むとはどういうことかといいますと、通常フォントはそれぞれコンピュータによって用意されているフォントは全く同じではありません。WindowsとMacintoshはもちろんのこと、Windows同士でも違います。それはWindowsが標準で持っているものと、Officeソフトについているもの、その他入っているソフトによって、フォントもついてくるものがありますので、このコンピュータではきちんと表示できるものが、違うコンピュータで見ると、文字化け(フォント化け)している現象が起きてしまいます。今はOfficeソフトでのデータのやり取りが主流ですので、変わったフォントを使わない限り、あまり大事にはならないのですが、文字化けしない保障はなく、双方で同じものを見ているだろうという勘違いの起こる可能性は高く、怖い話です。

そこでPDFを作成する際に、その文章で使われているフォントをPDFファイル自体に入れてしまうのです。すると、そのファイルを開く時にそのフォントも読み込みますので、例えそのコンピュータに使われているフォントがなくても、正しく表示されるようになります。PDF作成ソフトにフォントの埋め込みという感じの機能はついている事は多いです。そうしないとどのコンピュータでも同じように見る事ができるPDFのメリットがなくなってしまいますからね。

そして、塗り足しですが、これは作成するソフトによって変わってきますが、前回お伝えしましたが、基本的にWordのように仕上げサイズより上下左右3mm広くするように作り、しっかりと端まで色を配置し、それからPDFへと変換すると、塗り足しのついたPDFが作成されるので、問題ありません。分かりにくい場合は、あまり端まで文字等を配置せず、最終的に全体を拡大して塗り足しを確保する方法もいいと思います。

今回はこの2点について書きましたが、データは本当に奥が深く、私もまだまだ勉強中ですので、何かあればご相談下さい。その度に調べて対処法を見つけていきたいと思います。

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