「中小企業における労使関係の見解」中小企業家同友会全国協議会 定時総会in岩手

先月の話になりますが、中小企業家同友会の全国総会が岩手で開催されました。私自身も初の東北ということもあって、社会勉強も兼ねて少し寄り道しながら、経営の学びを求めて岩手県盛岡市に行ってきました。

全国から中小企業家同友会に所属する経営者達が集まり、各分科会というテーマに分かれて学び合います。私が参加した分科会テーマは「人を生かす経営」の実践が企業と地域の未来を開く~「労使見解」発表から40年 企業づくり運動の成果と課題~でした。「労使見解」といういうのは、「中小企業における労使関係の見解」の略で、経営者と社員とのいろいろな考え方、見解の違いから生まれる経営課題に対して、どう取り組んでいくかということです。

企業にとって、人がいなくては営業活動が出来ません。しかしながら、人は様々な価値観を持っています。立場が違えばその価値観にも差が出てきます。経営者の仕事の一つ、「人づくり」という部分で、経営者と社員とがどのように協力し合い、望ましい労使関係を築いていくかがこのテーマの焦点となります。

同友会運動の「労使見解」発表の背景と、そこから生まれてきた「経営指針成文化運動」や「人間尊重の経営」の報告を聞きました。そして報告者自身の会社での実践報告があり、社員との個人面談から会社が良くなっていった話を聞くことができました。

次に、企業経営と同友会運動の不離一体の話、経営者は何に対して覚悟しなければならないのかなどを聞きました。
この中で私が一番衝撃的だったのは、経営計画の目標売上の考え方についてでした。会社が儲かれば社員は幸せになるという考え方ではなく、社員の幸せのために人を育てた結果に会社の利益があるという考え方です。社員の幸せのために利益が必要という考え方は、人を生かす経営から生まれる利益とは違うのだなと思った瞬間に、自分の理想とする会社になるためのヒントとなる気がしました。この内容は、後に行われたグループ討論でもとても意見が分かれて、いろいろな価値観を確かめ合うことが出来ました。

私は今回の学びの実践として、社員一人一人の声を聞いて、そこから企業づくりを考えるため、社員の個人面談を月1回行うことを決めました。

自社の課題としては、経営指針の浸透、人事評価(スキルマップの作成)、計画有給休暇、営業研修などまだまだ実践すべきことはありますが、今回大きなテーマとして掲げられていた、「人を生かす経営」を、自社に置き換えて考えることができ、また未来の会社もイメージすることができました。

成長を押し付けるのではなく、自主的に成長できるように、社員の声に耳を傾け、成長の確認をし合い、結果としての会社の成長を社員と共有できるようにしていきたいと思います。

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