こんにちは!営業部のKです。「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」第63回を始めます。
63回目となる当コーナーですが、今回はサステナブルな印刷物の話をしていきたいと思います。
世界的に環境へ配慮した持続可能な社会の実現に向けての活動が盛んになっている昨今ですが、印刷業界にもサステナブル(持続可能な)の波がやってきているので、これからこの業界でどういった取り組みが行われているかを紹介していきます。
FSC認証紙
FSC認証紙は森林資源等の保護を目的に厳格に管理された森林の木材を使用された紙のことで、国際的な第三者機関による認証を受けるとFSC認証マークを使用できるようになります。
FSC認証を取得すると森林の生物の多様性や地域社会、先住民族、労働者の権利を守り適切に生産された紙を使用している証明になるので近年印刷業界でもFSC認証紙を使用する事が増えてきています。
FSC認証紙は再生紙(古紙パルプの配合された紙)と違い新しく伐採された木材のみで作られているので注意が必要です。
植物油インキ
植物油を使用して作成されたインキで従来の石油系の溶剤に比べて生分解性が高く、VOC(揮発性有機化合物)の排出も少ないので大気汚染への対策にもなります。
環境に配慮したインキとしてはバイオマスインキも知られていますが、現在使用されている環境対応インキとしては植物油インキのほうが広く普及しています。
一定の基準を満たすと植物油インキマークを製品に使用する事ができるので、企業のCSR活動に取り入れることができます。
PFAS規制への対応
EUで10,000種類以上の有機フッ素化合物(PFAS)を使用した製品の製造や使用の規制を行う動きが出ています。PFASが規制される理由は、その劣化耐性と環境蓄積性の高さ(永遠の化学物質とも言われています)による長期的な健康影響への懸念からです。
国内でも輸出を行うメーカーの印刷物では既にPFASの含まれていない用紙やインキを使用する動きが見られています。
終わりに
今回はサステナブルな印刷をテーマにしてみました。最近は弊社でも環境へ配慮した印刷の問い合わせが多く、実際の案件としてもサステナブルな印刷物を使用することが増えてきました。
今後、世界的にサステナブルな印刷物を使用する流れは加速していくと思うので今から勉強して地球に人に優しい印刷営業マンを目指していきたいと思います。
それで次回もお楽しみに!