第61話 江戸文字に恋して

おはこんばんは!営業のS.Hiroです。
印刷会社に勤めていると(別に勤めていなくても)毎日様々な文字を目にする。

そしてその文字にも様々な種類のフォント(書体)が存在する。今、このブログを執筆するのに「word」を使用しているのだが、その中だけでも数多くの物がある。

さらにネットでは「フリーフォント検索サイト」といったものもあり、「こんなのもあるの!?」と思わず笑ってしまうようなユニークなものもある。

その中から紹介!なんてことをしていては流石にきりがないので、今回は古くからこの国で使用され、今もなお活躍している「江戸文字」にスポットを当ててみたいと思う。

まあ、印刷の仕事に役に立つかはわかりませんが、今回は名前だけでも憶えて帰ってくださいということで・・・。

  • 勘亭流
    江戸時代に使われた「江戸文字」のひとつで「芝居文字」とも呼ばれる。歌舞伎の看板や番付に使われる書体。
    岡崎屋勘六が1779年(安永8年)に考案し、勘亭流の名前は彼の号「勘亭」に由来する。
  • 根岸流
    これまた江戸時代に使われた「江戸文字」の一種。「相撲字」とも呼ばれる通り相撲の番付表などに使われる。
    名前は番付版元であった三河屋根岸治右衛門兼吉(みかわやねぎしじえもんけんきち)に由来する。
  • 橘流
    トリを飾るのは橘流(寄席文字)だ。
    上記に記した通り寄席の看板や高座のめくりに用いられることで知られている。橘右近が寄席文字家元の書家として有名。
    非常に紆余曲折な歴史がある書体なので、ご興味あればお調べ下さい。特に「落語好き」な方なら面白いと思いますが今回は割愛。

今回はこの3つ。

「たかが書体」といえど、今日現在まで使われてきたのには理由があり、人を惹きつける魅力があり、人々の心に響くデザインであったからなのだ。

そんな偉大な書体たちに敬意を表しながら今回はここまで・・・。

弊社でも多くのフォントを扱っており、時、場所、目的、ニーズに応じて様々なフォントを使い分けていきます。このなかでも昔からあるフォントもあれば、新しく増えるフォントもあります。100年後にあるのはどんなフォントなのか、想像してみるのも面白いかもしれません。

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