第27話 聞いただけでは想像できない?バガスペーパーってどんな紙?

こんにちは!「印刷物のちょっと深~い話」第27話を担当させていただきます、新人営業マンのUです。
あっという間に肌寒くなりましたね。目まぐるしく過ぎる日々は、私にとってまさに「毎日勉強」の日々となっております。
印刷の知識を蓄えつつ、日々更新される技術・情報にも置いていかれないようにしなければいけません。どの業界でもそうだと思いますので、私と同じ状況にある方々、一緒に頑張りましょう!笑

さて、今回お話したいのは「バガスパルプを使用した紙、『バガスペーパー』」です!

バガス…ってズバリ何?

皆さんはサトウキビを直にかじったことはありますか?私はあります。甘いですよね。植物なので水気があって、天然の砂糖水(?)を飲んだような…身体に良さそうな甘さでした。
砂糖はサトウキビから生産されるので砂糖の味がするのは当たり前なのですけれど、当時の私はそれを知りませんでした…。

私の無知を晒したあとは本題に入ります。
バガスとはサトウキビから砂糖を搾汁したりバイオマスエタノールを抽出した後に残る、茎や葉などの搾りカスのことです。
ちなみに世界で消費されるサトウキビの量が1年間で12億トン(!)、発生するバガス(絞りカス)の量は1億トン(!!)だそうです。ちょっと想像ができませんよね。私はできません。

バガスは砂糖製造の燃料としてボイラーで燃やされますが、それらは全体から見ればほんの一部。その多くは「余剰バガス」として使われずに廃棄されてしまうことになります。なんだかもったいないですよね。使い道が無いとどうしようもない話なのですが...
その、「使い道」のひとつが「バガスパルプを使った紙」というわけです。

バガスパルプを使用するということ‐環境保護に貢献するということ

バガスはサトウキビから砂糖を生産するときに生まれるものというお話は既にしました。では、どうしてそれを使って紙を作ろうということになるのでしょう。原因のない結果がないように、それが生まれるには理由が存在します。簡潔にまとめますと以下の2点です。

  • バガスは砂糖生産の副産物であり、余剰分が廃棄物として処理されています→これは未使用の資源を活用することになり、廃棄物をリサイクルしているとも言えます
  • バガスを紙の原料として使用することで、木材の使用量を減らすことができます→これは木材パルプの代替原料として扱うことになり、森林環境の保護につながります

どちらも環境保護につながるメリットと言えます。世界に目を向けてみると、様々な環境保護活動が行われていますが、「紙」というとても身近な素材にも「エコ」の流れはきています。

私が前回担当した際に書かせていただいた「バイオマスインキ」も環境に配慮したインキとして活用されています。これからはインキや紙、包装形態から輸送方法まで様々なものが環境に配慮したものに置き換わっていくのではないでしょうか。

薄手の紙だと出版物に使われることもありますが、厚手の紙になってくるとパッケージでの使用もあります。
パッケージでいえば、特に健康食品や自然食品などの「環境に配慮している姿勢がブランディングになる」製品に使われることが多いです。ですが、つい先ほども書かせていただきましたように、これからはあらゆるものに環境への配慮が求められていくかもしれません。

そうなる前に!いち早く環境に配慮した活動を始めて、ブランディングを進められてはいかがでしょうか!
さて、最後に大きな声で弊社への呼び込みをしたところで、そろそろ私は失礼いたします。次回の深い~話をお楽しみに!!

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