どうも営業部の新人のYです!
「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」第74回を始めていこうと思います。今回も最後まで読んでいただければ大変うれしく思います。
選挙投票用紙は「普通の紙」と違う?
今年の7月には参議院選挙がありましたが、皆さん投票に行かれましたか?お仕事などの都合で行くのが難しい方もおられたかもしれないですが、選挙の際に私たちが手にする「投票用紙」は、実はコピー用紙や上質紙のような一般的な紙ではなく、特殊な合成紙で印刷されています。
この「選挙投票用紙専用の紙」には、公正で確実な投票を実現するための工夫が凝らされています。今回はその特徴についてご紹介します。
選挙投票用紙に使われる紙の種類
日本の選挙投票用紙には、主に以下の用紙が使われています。
- ユポ紙(Yupo紙)
- BPコート
どちらもプラスチック素材(ポリプロピレン)を原料とした合成紙で、耐久性や耐水性に優れているのが大きな特徴です。また表面は滑りにくく加工されており、投票所での記入や開票作業に適しています。
ユポ紙・BPコートを使用するメリット
① 高い耐久性でスムーズな開票
ユポ紙は折りたたんで投票箱に入れても自然に開きます。
折り目がつきにくいため、即日開票をスムーズに進められるのです。これはプラスチックを主成分にしていることや、製造時の延伸加工による特性です。
② 筆記適性が高い
油性ボールペン・マジック・鉛筆など幅広い筆記具に対応。
軽い筆圧でも書け、引っかかりやすべりもなく、書き味も滑らかで、選挙の投票用紙に最適です。
③ OCR(計数機)での読み取りに対応
ユポ紙は、投票所で使用される**計数機(OCR対応スキャナー)**にも適しています。
投票用紙を自動で読み取り、手書き文字を識別・分類できるため、開票作業の効率化に大きく貢献します。また、計数機のスキャナーは投票用紙の両面を同時に読み取るため、事前に投票用紙の向きを揃える手間が省け、開票作業の効率化が可能です。
選挙投票用紙が「特殊紙」である理由
投票用紙は、選挙結果に直結する重要な書類。
そのため、耐久性・筆記適性・開票効率といった観点から、一般的な紙ではなくユポ紙やBPコートといった特殊な用紙が採用されているのです。
「普段何気なく書いている投票用紙にも、実はこんな工夫があるんだなぁ」と思っていただければ嬉しいです!
まとめ
今回は「選挙投票用紙に使われるユポ紙・BPコート」についてご紹介しました。
印刷の世界では、目的や用途に応じて多種多様な用紙や印刷方式が選ばれています。
京富士印刷では、選挙投票用紙のような特殊紙への印刷や耐久性のある印刷物のご相談も承っています。
「こんな紙に印刷できる?」「開票作業を効率化できる仕様にしたい」などのご要望がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
次回の「営業マンが語る!印刷物のちょっと深い~話」も、ぜひお楽しみに!